トラブルシューティング

トラブルシューティング

ターボチャージャーを交換しても、エンジン及びターボチャージャー周辺部分に不具合が残っていると、せっかく取替えたターボも壊してしまいます。下記の項目を再度点検確認をして下さい。

ブローバイ過多 オイル供給不足 排気タービン異物噛込み ローターが回る オイル供給不良 オイル内ゴミの混入 オイル内ゴミの混入 オイル供給不良 オイル内ゴミの混入 異音 出力不足 ブースト圧が掛からない 羽根の曲がり 吸気漏れ 配管部分のビビリ音 その他エンジン部分からの異音 吸気インペラ異物噛込み オイル供給不足 吸気インペラへ異物飛込み ブローバイ過多 排気タービンへ異物飛込み オイル漏れ・白煙 排気ガス漏れ ローターが回らない オイル供給不良 オイル内ゴミの混入 ・エアークリーナーの詰まり ・ブーストホースからのエアー漏れ オイル内ゴミの混入


1.出力不足、加速不良

ターボチャージャーの構造上、給、排気の羽根が欠損、曲り、ハウジングに干渉等がなくて、指先で軽く回る様であればターボ本体は正常と考られます。この様な状態で加給圧が上がらず出力不足、加速不良の場合は、次の原因が考えられます。

(1)アクチュエーターの圧力調整不良、作動不良、(ブースト圧が上がり過ぎても燃料カットを起こし、加速不良になります)

(2)排気バイパスバルブ(スイングバルブ)が固着等で排気ガスが逃げてしまいブーストが上らない

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2.オイル漏れ・白煙

ターボを交換しても、排気管から白煙、オイルが止まらないことがよくあります。

(1)先ず、交換前のターボから漏れたオイルがマフラー等に残っていてくすぶっている。

(2)ターボチャージャーは基本的にセンターハウジング内部が負圧を保つことによってオイルが外部に出て来ないようになっていますが、これが次のような条件でハウジング内部がプラス圧力になって、ターボが正常でもオイル漏れを起こします、ブローバイ(燃焼ガスがピストンリング磨耗等によって多量にクランクケースに漏る)過多及びブローバイスが適正に放出されていない

(3)その他 エアークリーナーの詰りで吸気側からオイルが吸い出される。

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3.異音、笛吹き音

ターボチャージャーは個々にターボ特有の周波数の高い音を出します。ターボの種類により又同じ型式のターボでも全て音の音程、大きさが違います。ターボの異常による音かを聞き分ける必要があります。
異常があって発する(異音)は次のことが考えられます。

  • (1)空気及び排気ガスの配管つなぎ部分からの漏れによるビビリ音、笛吹き音
  • (2)羽根とハウジングの干渉音
  • (3)羽根の曲がりによる異常風切音

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4.ローターが回らない、回転不良 ロック

ターボはベアリングの焼付きでローターの回転不良、ロックを起こしますが、それ以外にも下記の原因によってローターの回転不良を起こします。

  • (1)オイル漏れのまま運転を続けると漏れたオイルがタービン側の熱でカーボン化し、付着堆積が起こりタービンローターと干渉して回転不良となります。
  • (2)エンジン側から何らかの破片がタービンブレードとハウジング又はシュラウドに挟まりロックを起こす。

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5.ターボのシャフトにガタがなく、手で軽く回るがオイルが洩れている

コンプ入口ミスト付着

タービン出口オイル付着

ブローバイ過多によるオイル洩れの可能性が大きいので走行距離が多い車は疑って下さい。

取付前の確認

エアクリーナーの汚れ、目詰まりの確認

取付時の確認

ターボ取付前に、ターボオイル入口よりきれいなエンジンオイルを注入し、ローターを指で回転させ、ベアリング部にオイルが行き渡る様にして下さい。

取付後の確認

エンジン暖気後は、空吹かしをせずに、実際に走行し、ターボの作動状況を確認して下さい。

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ターボチャージャー各部品の損傷状況

ターボチャージャーは、トラブルの原因によっては、ターボを交換しただけではトラブルが再発してしまいます。
外したターボチャージャーをご確認の上、取り付け前後の工程を確認していただくことで、再発トラブルの多くを防ぐことができます。下記の項目を再度点検確認をして下さい。

A1.シャフト折損、焼付きロックの場合

給油不良により破損した可能性大、給油系統点検、オイルパイプ交換。
エンジンからのオイル供給が不足したり、一時的な油膜切れによって、超高速で回転しているシャフトは瞬間的に高温(真っ赤)になりベアリングと焼付いてしまう、シャフトに焼が入った紫色(テンパーカラー)が残るのが特徴。

排気側ブレードがセラミックホイールの場合

セラミック破片が触媒までの間に残留している可能性が高い為、入念に確認して下さい。

取付時の確認

エンジンオイルを交換して下さい。使用オイルは必ずメーカー指定のグレード、粘度をお使い下さい。

取付後の確認

取付けて、エンジン始動直後は、エンジン回転を急激に上げないで下さい。10分位のアイドリング状態を、保持して下さい。長時間のアイドリングはしないで下さい。

A2.オイル供給不足、油膜切れ

熱変色跡

エンジンからのオイル供給が不足したり、一時的な油膜切れによって、超高速で回転しているシャフトは瞬間的に高温(真っ赤)になりベアリングと焼付いてしまう、シャフトに焼が入った紫色(テンパーカラー)が残るのが特徴。


ユニオンボルトのスラッジによる詰まり

油膜切れを起こす原因

(1)給油パイプ、ユニオンボルトのスラッジによる詰まり(排気マニホールドの熱でパイプにスラッジ生成)

(2)ターボにオイルが充分行渡らない状態で急加速した(ターボ取付時)

(3)エンジン油量不足

(4)オイルポンプ不良による油圧低下

給油パイプ孔の詰まり

ユニオンボルト内メッシュ部に残るスラッジ、金属粉等の異物

オイルストレーナーの詰まり確認

過去のオイル管理が良くない・車歴が古い・長距離走行している車輌等においてエンジンオイル・オイルフィルター・オイルパイプ・ユニオンボルトを交換しても、オイルストレーナーが目詰まりを起こしていると、オイルポンプで充分な量のオイルが汲み上げられず、ターボへの供給オイル量が不足し、ターボが破損する危険がある。

正常な状態

スラッジで網目が詰まっている状態

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B1.オイルの汚れ、ゴミの混入

オイル汚れ及びゴミが混入した場合シャフト軸受部及び、ベアリング表面に強いかじり傷が残ります。

オイル内にゴミが混入しシャフト軸にかじり発生

ゴミによってかじり傷が入ったベアリング


スラッジが混入したターボのオイル入口

オイル内にゴミが混入する原因

(1)ターボ交換作業時にゴミが混入、オイルパイプの残留スラッジがターボに流入

(2)オイル交換時に作業中にゴミが混入

(3)エンジン焼付等によって、金属片、破片が混入

(4)オイルフィルターの損傷、劣化、詰り

(5)オイルフィルターの作動不良

(6)劣化したオイル

金属片等硬い異物による軸受部のかじり傷


B2.オイル入り口部スラッジ付着

このような状況が見られた場合、必ずパイプとユニオンボルトを交換してください。

取付前の確認

ダイハツ、ホンダの一部の車種(リスト参照)にボールベアリングタイプのターボチャージャーが使用されています。
リビルトターボを交換する場合必ずパイプを交換して、尚且つ取付アイボルト及び、ブロックオイル穴を完全にきれいにしてください。

ターボチャージャー給油パイプ交換

ダイハツ、ホンダの一部の車種にボールベアリングタイプのターボチャージャーが使用されています。 右写真の様にターボ給油パイプのエンジン側オイル通路が極細に絞られています(0.75mm)【ボールベアリングターボの場合、その特性上オイル量が少なくて済む為、この部分でオイル量を調節している為に穴が極細である】
これにより、絞られた部分にゴミ、スラッジ等が詰まってターボの給油不足を起こし焼きつく事が有ります。 リビルトターボを交換する場合、必ずパイプを交換して、尚且つ取付アイボルト及び、ブロックオイル穴を完全にきれいにしてください。


対象車種 車名 車体型式 ターボ品番
ダイハツ ミラ

L502S、L512S

VQ27、VQ29
ムーブ L602S VQ27、VQ29
L902S VQ37
オプティ L802S VQ37
ホンダ Z(ゼット) GF-PA1 VG05
バモス HM1、HM2 VG06
ライフ(ダンク) JB4 VG07

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C1.吸入インペラが破損している場合

吸入側から何か異物を吸い込んだ可能性があります、吸気系点検。
吸気・排気のハウジングに異物が飛び込むと羽根が損傷を受けます。そのまま運転を続けるとローターがアンバランスによりベアリングの焼付き、シャフト折損にいたります。

取付前の確認

ターボのオイルドレンパイプ、インレットパイプ、ユニオンボルトのカーボン詰まり、汚れ、潰れ、異物の確認カーボンの付着(コーキング)している場合は、必ず交換して下さい。(パイプ、ユニオンボルトはセットで交換してください)
エアクリーナーとターボ間の配管内に異物の残留が無いか入念にご確認下さい。

取付時の確認

ターボオイル入口、出口部に純正ガスケットを使用して、液体パッキンは、使用しないで下さい。

取付後の確認

ターボ交換後のエンジンフラッシング、クリーニングはターボにスラッジが流入する可能性があるので行わないで下さい。

C2.インペラを止めているナットがない

Aと同時に起きてるケースは特に給油系統点検をしてください。

欠落したナットがエアークリーナー、吸気パイプなどに残っています、取り除いてください(ナット吸い込みの場合クレームの対象になりません)


取付前の確認

取外したターボの吸入インペラを止めているナットが付いているか、必ず確認してください。無い場合はエアクリーナーか吸気パイプに残っていて、取替えたターボを壊します。 クレームの対象にはなりません。ターボ取付時にはこのリボンを外してください。


吸気インペラーへの異物飛び込み

吸気側への異物飛込み原因

(1)インペラ締め付けナットがエアクリーナー、吸気パイプに残っていて吸い込まれる。

(2)ターボ取付時に異物が入った、忘れたまま組み付けた(ワッシャ、ウェス等)


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D.排気側ホイルが破損している場合

排気タービンへの異物飛び込み

異物が残留

エンジン側から異物(バルブの破片等・・・)が飛び込んだ可能性大。
吸気・排気のハウジングに異物が飛び込むと羽根が損傷を受けます。そのまま運転を続けるとローターがアンバランスによりベアリングの焼付き、シャフト折損にいたります。

取付前の確認

PCVバルブの作動、詰まりの確認。

取付時の確認

ターボのオイル入口、パイプ、ユニオンボルトにゴミが入らない様充分注意して下さい。

排気側ブレードがセラミックホイールの場合

セラミック破片が触媒までの間に残留している可能性が高い為、入念に確認して下さい。


排気側への異物飛込み原因

(1)エンジンの破損物(バルブ、リング等の破片)

(2)排気マニホールドの異物飛込み原因

注意:
ターボの吸入インペラを止めているナットが付いているか、必ず確認してください。
無い場合はエアークリーナーか吸気パイプに残っていて、取り替えたターボを壊します。
クレームの対象にはなりません。

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E.エンジンのブローバイ圧がターボの内圧を上昇させて、
オイル洩れを起こしている。

1.洩れたオイルがマフラーに残っていませんか?

オイルが燃え尽きるまで運転する

2.ターボのシャフトにガタが無く、手で軽く回りますか?

ターボの不具合の可能性少ない

簡易点検方法

(1)オイルの注油口、レベルゲージ、ブローバイホースを外すと白煙が消える

(2)アイドル運転時、注油口を外した状態で、注油口から外気を吸入していかない。
(煙等を給油口に近づけると判る)

(1)又は、(2)の症状がある場合エンジンのブローバイ圧が高い可能性が有ります。 エンジンが正常であれば、ブローバイをインテークの負圧を利用して強制的にエンジンに吸込ませている為、クランクケースが、常時負圧状態に有り、ターボ内圧も負圧を保ち、オイルがターボから吹き出すことがありません。

考えられる原因

(1)ピストンリング、シリンダー及びパルプガイドの摩耗
カジリ 燃焼ガスが過大に洩れる為、ブローパイを吸入しきれない。走行距離が多い車は注意。

(2)ブローバイホース、PCVバルブの詰まり
ブローバイが正常に吸入されない為、結果的にクランクケースの内圧を上げる。

ヘッドカバー (タペットカバー)のブローバイホース接続部の貫通確認

ヘッドカバー

ヘッドカバー裏側

PCV 動作確認

PCV下側よりエアーを流しても上側へエアーが抜けない

・ブレーキクリーナ等で清掃
・清掃しても作動しない場合、交換

エアークリーナー側ブローバイホース 取付部貫通確認

ホース取り付けコネクター裏側がスラッジ等で閉塞している場合があります。

・針金等で貫通を確認。
・閉塞状況であれば針金で突付いて異物除去、エアブロー

PCV取付部コネクター貫通確認

写真のように貫通すべき穴がスラッジ等で閉塞している場合があります。

・細い針金等で貫通を確認。
・閉塞状況であれば針金で突付いて異物除去、エアブロー

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F.羽根の曲がり

←吸入側に柔らかい異物が侵入して損傷を受けた
コンプレッサーホイール

整備に使った布ウエスほか柔らかい物質は、コンプレッサーホイールのブレードを後方にねじ曲げる損傷を起こします

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G.外観すす付着

異音、加速不良等でターボを交換する場合、ターボ外観にすすが付着していると、排気洩れの可能性があります、必ずガスケットは新品を使用してください

各締結部位、ホース、クランプ類の点検


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